2016-06-08 12:00:00 +0900
ワントレ(ワンコと一緒にトレッキング) =清流と共に楽しむ小さな旅= 今回の目的地は横浜から車で1時間30分。西丹沢にある畦ヶ丸だ。
横浜の自宅を出る時にはまだ昨晩からの雨が激しい音をたててアスファルトを叩き続けてい
る。おまけに昨日とはうってかわって肌寒い。この天候は当然ながらワントレ(犬と一緒にト
レッキング)には適さない。「やめてしまおうか」という思いがふとよぎったが、2週間前にも
歩いたこの地を思い浮かべ、もう1度歩いてみたいと何かが心を駆り立てた。昨晩パッキングし
たザックを車に積み込み、眠そうな顔をしてベッドの中からこちらを眺めている愛犬の小町
(フレンチブルドッグ)も急いで車に乗せた。2ヶ月前に左後足の靭帯断裂による手術を受けた
小町にとっては久しぶりのワントレになる。今回のワントレはリハビリも兼ねているのだが以
前のように楽しんでくれるだろうか?

自然界への入り口

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そんな不安を抱えつつ今回のスタート地点である西丹沢自然教室で仲間達と合流した。すでに雨は上がっている。気温は13度。今回のメンバーは全員がドッグトレーナーだ。犬達も甲斐犬MIX、オーストラリアン・キャトルドッグ、シベリアン・ハスキーと自然が似合う個性豊かな面々が集まった。

畦ヶ丸は吊り橋を渡り山に入っていく。この吊り橋はまるで人間界と自然界を分ける扉のようだ。そして僕は心の中で「お邪魔します!」とつぶやいていた。

恵み

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吊り橋を渡るとすぐに、昨晩から降った雨のせいで雨露をたっぷり含んだ青葉が僕の顔近くまで頭を垂れていた。そのせいだろうか、香りも色もより一層強く濃く感じられた。出かける前に感じた不安感も吹き飛び、その心地よい緑の中を前へ前へと歩を進めて行くとクリスタルのように透きとおった水が僕達を出迎えてくれた。沢の流れの音が心に染み渡る。まるで僕らに「お帰り!」とささやいてくれているかのようだ。犬達はそんな人間の感傷なんておかまいにしにはしゃぎながら無邪気に冷たい水の中に入っていった。

勇気を振り絞った丸太橋

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畦ヶ丸には、犬達にとって乗り越えなくてはならない場所がある。沢の上に掛かっている橋だ。それも1か所ではない。この橋は数本の丸太が結ばれて出来ていて、高さはそれほどでもないが人が歩くにも勇気がいる。丸太の隙間からは白い絹糸のような流れの早い川が目に飛び込んでくる。犬達にもそれが見えているに違いない。最初はどの犬も足がすくみ1歩が出ない。橋の袂に立つことすら拒む犬までいる。しかし、今回の犬達は人が先に歩く姿を見ることで後について渡ることができた。それを数回くり返すことにより橋への恐怖は消え、自ら先頭にたって丸太橋を堂々と渡れるようになっていた。人と犬との絆が犬の不安を取り除き、一回りも二回りも大きく成長させていた。犬の成長はとても早い。そして伸びしろは無限だ。

たくましさを教えてくれる棚

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知らなかったのだが丹沢では滝のことを棚と言うそうだ。そして畦ヶ丸には、下棚、本棚と2本の棚がある。下棚は落差40m、本棚は落差70m。どちらも犬達と一緒に滝壺近くまで入っていくことができる。棚を初めて見る犬達はその水量と瀑声、冷気を含んだ強い風に丸太橋の時と同様なかなか一歩が踏み出せないでいる。ここでも人がリードすることで滝壺にゆっくりと近づくことができた。犬にとってはこの一瞬だけでもなかなかの冒険ではないだろうか。どの犬の表情もなんだか自信ありげでたくましくなったように感じられた。

ワントレのご紹介>>

Author AKIRA MINEGISHI


 

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