犬の椎間板ヘルニアってどんな病気?原因やその後の生活について解説!

今回は、犬の病気としての椎間板ヘルニアについて、原因や初期症状、さらに椎間板ヘルニアと診断された場合の治療やその後の生活について解説します。
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☆目次☆
1、椎間板ヘルニアが起こる原因と種類
2、犬の椎間板ヘルニアの種類
3、椎間板ヘルニアの初期症状
4、椎間板ヘルニアの治療とその後の生活
5、犬の椎間板ヘルニアには食生活と適度な運動が大切!
椎間板ヘルニアが起こる原因と種類

椎間板ヘルニアは、犬の体内にある椎間板が脊柱と呼ばれる神経の束に接触し、押しつぶしてしまう状態で起こる神経の病気です。
犬の背骨には、首の骨に頸椎が7つ、胸の背骨に13の胸椎、7つの腰椎が存在します。脊椎には脊椎管という空洞があり、空洞の中には神経の束である脊髄が通っています。脳からの命令を全身に伝えるだけでなく、全身からの情報を脳に伝えるのが脊髄の役割です。
また、3種類の脊椎の間には、椎間板と呼ばれる軟骨が挟まっており、脊椎間のクッションの役割を果たしています。
激しい運動や無理な姿勢を続けていると、椎間板の性質が変性し、脊柱管の中に飛び出す場合があります。椎間板の位置が変化し、脊柱管がダメージを受けている状態が、椎間板ヘルニアの大きな特徴です。
症状や進行段階によって5つのグレードに分かれ、足の痛みを感じるグレード1から、自力で立ち上がれなくなるグレード5まで存在します。
グレードの数字が大きくなるに連れて症状も悪化していくので、速やかに動物病院で診断してもらうのが大原則です。
犬の椎間板ヘルニアの種類

椎間板ヘルニアは、犬種によって「ハンセン1型椎間板ヘルニア」もしくは「ハンセン2型椎間板ヘルニア」に分類されます。
ハンセン1型椎間板ヘルニアは、椎間板が破裂してしまい、中にある髄核が脊柱管の中に飛び出す病気です。
ミニチュア・ダックスフンドやビーグルなどの軟骨異栄養性犬種によく見られます。椎間板の変性が比較的早いだけでなく、軟骨が弾力性を失ってしまうのが、ハンセン1型椎間板ヘルニアの大きな特徴です。
若い年齢から、それも予兆がなく突然起こりますが、特にミニチュア・ダックスフントの発症率が高いです。
一方、椎間板が変性する段階で肥大化し、脊柱管の中にせり出される病気をハンセン2型椎間板ヘルニアといいます。
非軟骨異栄養性犬種に分類される柴犬やゴールデン・レトリーバー等の大型犬種で起こりやすい病気です。
ある程度の年齢に達した高齢の犬がかかりやすく、比較的緩やかに進行する点がハンセン1型と異なります。
椎間板ヘルニアの初期症状

椎間板ヘルニアを発症すると、脊椎に強い痛みを感じ、体を触られるのを嫌がるといった初期症状が見られるようになります。
これは5つある椎間板ヘルニアのグレードのうち「グレード1」に相当し、急性期と呼ばれる段階です。歩行そのものはできますが、ジャンプや走る行為が難しくなるだけでなく、散歩するのを嫌がり始めます。
その他の兆候として、階段の上り下りをしなくなる以外に、食欲がなくなるのもグレード1で見受けられる主な傾向です。
椎間板ヘルニアの場合、グレードの番号が大きくなっていくと症状が悪化していくだけでなく、強い痛みから麻痺へと進行していきます。
最終的には歩行や排泄ができなくなるなど、日常生活に深刻な影響を与える病気なので、歩くのが難しくなっていると感じた場合やいつもと様子が違う時にはすぐに動物病院で診察を受けさせましょう。
椎間板ヘルニアの治療とその後の生活

椎間板ヘルニアにかかった場合に行う治療としては、手術と投薬に加えて、鍼灸も行われるパターンがあります。脊椎付近で強い痛みを感じる段階のグレード1では、ステロイド系の薬による治療が基本です。
脊椎周辺に起きている炎症を抑えるために薬を塗りつつ、安静にしながら様子を見ます。ステロイド系の薬や消炎鎮痛薬を塗って痛みが引くまで待ち、患部を冷やさないようにします。
グレード1の段階では、走り回るのは無理でも歩ける状態にはあるため、体重が増えないように適度な運動をさせる必要があります。室内を歩かせる場合は、コルセットやサポーターをつけて、床の上で滑らないように歩かせるのが重要です。
その際、軽いストレッチやドッグマッサージを併用すると、痛みによるストレスや運動不足を解消できます。
椎間板ヘルニアにかかってしまうと、食欲がなくなってしまい、健康に悪影響を与えてしまう可能性があります。食生活に不安が出てきた場合は、サプリメントを与えて栄養を補ってあげるのも一つの方法です。
また、椎間板ヘルニアにかかった犬の場合、寝るときの姿勢にも影響が出るのが、大きな悩みの一つです。
痛みにより十分な睡眠時間が確保できないケースや、寝返りが打てないために眠りが浅くなる可能性もあります。
椎間板ヘルニアが原因で食欲や睡眠に影響が出ている場合は、動物病院に行って医師に相談しましょう。
犬の椎間板ヘルニアには食生活と適度な運動が大切!

椎間板ヘルニアは、放置すると歩行等の日常生活が困難になってしまう神経系の病気で、どのような犬種でもかかる可能性があります。
椎間板ヘルニアにならないために、絶対的な予防法は残念ながら無いと言われていますが、比較的効果的な予防法の一つは肥満にさせないことです。
普段からバランスの良い食事と適度な運動を心がけ、腰に負担のかからない体型と生活習慣を意識しましょう。
また、普段から階段の登り下りをさせないなど、背骨や腰へ負担がかかるような動きはさせないように心がけましょう。