犬がお尻をしつこくなめる3つの理由とは?異変を見極めるポイント

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☆目次☆
1、犬がお尻をなめる理由①不快感がある
2、犬がお尻をなめる理由②病気の可能性
3、犬がお尻をなめる理由③ストレスを感じている
4、犬のお尻の異変を見極めるポイント
5、愛犬がお尻をなめるサインを見逃さない!
犬がお尻をなめる理由①不快感がある

犬がお尻をなめる理由の一つが、お尻になんらかの不快感がある場合です。肛門の周囲が汚れていたり、皮膚トラブルが起きていたりすると、かゆみなどの不快感につながりお尻をなめ続けることがあります。
皮膚トラブルの原因としては、シャンプーのすすぎ残しや濡れたまま放置したことによる湿疹、トリミング時にバリカンでお尻周りを剃ったなどが考えられます。
外的な皮膚トラブルの要因として、虫に刺されたかゆみや痛みでお尻をなめている可能性もあります。肛門の周りや耳、足の裏など、毛が少ない部分は虫に刺されやすい箇所です。散歩中に刺されることが多いので、帰ってきたら虫刺されの跡が無いか確認しましょう。
予防策として、ペット用の虫よけスプレーや蚊取り線香を使用したり、虫除けの意味で外出時に服を着せたりすると効果的です。
排泄がうまくいっていない時も犬は不快感からお尻をなめます。排泄がうまくいかないと残便感や残尿感があり、出きってない感覚が不快になることでお尻をなめてしまうのです。
原因には加齢による筋力低下でいきめず便がうまく出せないことや、便秘などが考えられます。排便時に鳴く、何度もトイレに行く、もしくは2日ほど排便が無い場合にお尻をよくなめていたら、排泄に問題があるかもしれません。
また、肛門嚢に分泌物がたまっている可能性もあります。
犬には肛門嚢があり、その中に分泌物が入っています。通常であれば排便時に一緒に出ていくので問題はありませんが、筋力が少ない小型犬や太っている犬は分泌物が出しづらいことがあり、若いころは問題がなかった犬でも加齢とともに溜まりやすくなることもあります。
個体差はありますが、月1回程度を目安に人の手で分泌物を出してあげる「肛門腺絞り」をしてあげると良いでしょう。飼い主さんが難しい場合は、トリミングの際にやってもらうか、動物病院で絞ってもらいましょう。※プラス料金がかかる場合がございます。
犬がお尻をなめる理由②病気の可能性

犬がお尻をなめていることで、隠れた病気を見つけるきっかけになる場合があります。病気の可能性が考えられたときは、すぐに病院へ受診しにいきましょう。
☆寄生虫
腸内にサナダムシや回虫といった寄生虫がいる場合、下痢になったり、肛門の周囲が炎症を起こしたりする症状が出ます。肛門に寄生虫の卵や断片が付くことで不快感があり、お尻をなめている可能性があります。
うんちや肛門の周囲に白い糸のようなものが付いていたり、下痢や食欲不振といった症状があるときは寄生虫を疑ってみましょう。
☆肛門嚢(こうもんのう)炎
肛門嚢(腺)が何らかの理由で炎症を起こしてしまう病気です。炎症によるかゆみや違和感でお尻をなめてしまいます。肛門周囲が赤くなっていたり、膿が出ていたり、排便時に突然走り出す、排便がし辛そう、お尻歩きをするといった場合は肛門のう炎が考えられます。
☆肛門周囲腺腫
肛門の周囲に、できものができることで発覚することが多い病気です。できもの自体に痛みはありません。そのため「気付いたらできものがあった」ということが多いです。原因には、性ホルモンが関わっています。女性ホルモンが肛門周囲腺腫の発生を抑えるためメス犬はかかりにくく、未去勢で高齢のオス犬に多く見られる病気です。
できものがあること、できものから出血やひどい悪臭がする、排便時に痛そうな声で鳴くなどの場合は肛門周囲腺腫が考えられます。
☆会陰(えいん)ヘルニア
肛門周囲の筋肉のすき間に、お腹の中の臓器や脂肪が飛び出す病気です。肛門の周りが膨らんでいる、排便がしにくい、尿が出ないなどの症状が見られた場合は会陰ヘルニアが考えられます。
原因は筋肉が薄くなってしまうことですが、その理由としては男性ホルモンが関係しているといわれています。未去勢で中高齢のオス犬に多く見られる病気です。
犬がお尻をなめる理由③ストレスを感じている

犬のお尻に特に異変がなく、排便や排尿も問題ないのにお尻ばかりをなめている場合は、ストレスが原因の可能性があります。ストレスや不安感が原因で、同じ行動をずっと繰り返してしまう「常同障害」と呼ばれるものです。
放置してしまうと、ストレスからくる問題行動がエスカレートして、愛犬も飼い主さんも苦しんでしまうことになりかねません。
まずは、ストレスの原因が何かを見極めて取り除くことが大切です。どうしても原因がわからない時は焦らず、行動がエスカレートしてしまう前に動物病院に相談してみましょう。
また、原因が病気ではなくストレスだとわかったら、行動学に詳しいトレーナーに相談するのも良いかもしれません。
犬のお尻の異変を見極めるポイント

犬のお尻に異変や不快感があることを見極めるためのポイントがあります。お尻をなめることに加えて、以下の症状がないか注意してみてください。
☆触れると怒る
お尻を触ると怒ったり唸り声をあげたりする場合は、痛みや異変を感じていることがほとんどです。いつもは怒らないようなことで威嚇してくるようであれば、なにか問題があると考えていいでしょう。
☆お尻を噛む
かゆみを抑えるためになめるという行為がエスカレートすると、噛んでしまうことがあります。なめるだけではなく、お尻を噛んでいる場合はかゆみや違和感が耐えられないレベルになっている可能性があります。
☆肛門周囲に汚れや赤みなど異変がある
汚れや赤み、出血などは病気にかかっていたり、もしくは病気につながる異変のサインです。肛門周囲に目に見える異変があった場合は、すぐに動物病院へ相談しましょう。
愛犬がお尻をなめるサインを見逃さない!

犬がお尻をなめる原因は一つではありません。愛犬からの異変のサインに一番に気付けるのは、いつも一緒にいる飼い主さんだけです。
また、お尻をなめる原因である不快感や病気は、お尻を清潔に保ったり去勢手術をしてあげたりすることで予防できるものもあります。
愛犬の健康を守るためにも、普段からできる対策は行いつつ、異変を感じたときは自己判断をせずに早めに病院へ相談するようにしましょう。