犬の白内障はどんな病気?愛犬が発症した時に飼い主さんにできること

進行性の病気で、発症しているのに気づかず放置すると、失明するリスクがあります。
今回は万が一、愛犬が白内障を発症した時のために知っておきたい、白内障の原因や治療法について紹介します。
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☆目次☆
1、犬の白内障の原因
2、病気による白内障の原因
3、犬が白内障を発症した場合の治療法
4、愛犬が若い時の白内障は要注意!
犬の白内障の原因

白内障とは、目の水晶体が白く濁った状態になり、視力に影響が出る病気です。
遺伝などの先天性の場合もありますが、後天性の場合の主な原因は年齢による老化やアレルギー、そして糖尿病による合併症などがあります。
犬の大きさにもよりますが、犬は一般的に7〜10歳くらいで老齢期を迎えます。老化すると代謝が落ち、新しい細胞が作られにくくなるため、紫外線や体内で発生する悪性の活性酸素の影響を受けた角膜の回復が徐々に遅れていき、その結果白内障を発症します。
遺伝によって白内障になりやすい犬種もあり、トイプードル、コッカー・スパニエル、キャバリアなどはシニア犬でなくても発症する可能性が高いため注意が必要です。
病気による白内障の原因

白内障は遺伝や老化で起きることが多いですが、6歳以下の若い年齢でも発症する場合があります。若い年齢で発症する主な原因は、アレルギーと糖尿病による合併症です。
アレルギーが原因の場合、ハウスダストなどのアレルゲンが体内に侵入すると、異物を排除しようと脳から抗体が分泌されます。その抗体がアレルゲンに対して強い反応を示してしまうと、細胞を攻撃して炎症が起きます。
炎症が起きると神経を刺激し強いかゆみが出ることで、犬は足を使って不快感を何とかしようと目の周辺を強くこすってしまいます。強くこすった時に発生した衝撃が角膜に届くことで、白内障を発症します。
一方、糖尿病による合併症は、運動不足と食べ過ぎによって膵臓の機能が著しく低下してしまうことで起こります。膵臓の機能が低下すると、血液の中の糖分が多くなり、高血糖状態になります。高血糖状態になると、血管の中で糖分同士がくっついて毛細血管をふさいでしまいます。
血液が流れなくなった血管はやがて機能を停止し、その周辺の細胞も十分な栄養と酸素が送られなくなるので死滅します。角膜の状態は目の中にある細胞によって維持されているため、細胞が生きられない状態になれば紫外線や活性酸素によるダメージで目が白く濁ってしまうのです。
犬が白内障を発症した場合の治療法

白内障の初期段階ではまだ目の白濁が目立たないため、犬の目を見ただけでは症状に気づきにくいでしょう。
普段の生活の中でよく物にぶつかったり、つまずいたりすることが多くなることで飼い主さんが異変を感じ、動物病院へ連れて行ってそこで初めて白内障と判明するケースが多いです。
動物病院では目に光を当てたうえで、角膜の状態を確かめることで白内障の有無を確認します。症状が初期段階であれば、目薬で治療が可能です。
点眼液で症状を抑えながら、半年もしくは1年に1回程度の定期検査で症状の進行を確認します。(症状によって異なるため、かかりつけ医にご相談ください)
白内障が進行すると、常に瞳孔が開いている状態か、光を当てた時に白く濁っている状態になります。この段階で気づくことが多いですが、一度傷ついた角膜を元に戻すことはできません。
目の状態を確かめて完全に白く濁ってしまっている場合は手術で治療をします。
手術の内容としては、白く濁る手前の段階で犬専用の角膜レンズを作ります。手術では、目に麻酔を打った後に、レーザーを使って白く濁った角膜を切り取り、それを吸引機で吸引して取り除きます。
その後、角膜を切り取って空いた部分に角膜レンズを装着して完了です。何度かリハビリをして歩行に問題がなければ、これまで通りに生活できるようになります。
愛犬が若い時の白内障は要注意!

白内障の多くは年齢による老化現象で起きますが、若いうちに発症する場合はアレルギーと糖尿病が原因です。これらのアレルギーや糖尿病による発症は、飼い主さんが気を付けてあげることで防ぐことができます。
白内障を発症させないためには、運動など健康的な生活を心がけるのと同時に、必ず病院でアレルギー検査を受けてアレルゲンを遠ざける生活をさせることが重要です。愛犬の目を守るためにも、普段からできる予防をしっかりと行いましょう。