犬のてんかんってどんな病気?知っておきたい発作の症状と治療法

体が硬直してバタついたり、失禁したり、大声で鳴いたりと症状の程度はそれぞれで異なりますが、強い発作を起こした時は飼い主さんも不安になるでしょう。
今回は、いざという時に愛犬の命を守るため、てんかんの症状や発作の時の対応法、実際の治療法などをご紹介します。
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☆目次☆
1、犬のてんかんはどんな病気?
2、犬がてんかん発作を起こした時の対応
3、犬のてんかん発作の治療法
4、愛犬のてんかん発作に備えて…
犬のてんかんはどんな病気?

犬のてんかんは脳障害の一種です。正常な脳の中に流れている微量の電気が、神経回路に広がってしまうとてんかん発作が起こります。
てんかんは、出産時の低酸素症や外的な刺激による脳の破損、遺伝による影響などが主な原因だと言われています。脳障害といっても脳そのものは正常であるため、てんかん発作を起こした後でも犬はいつも通り変わらず過ごすことができます。
しかし、体調などによって繰り返し発作が起こる場合は、発作の頻度や症状が進行している可能性があるので適切な治療を行う必要があります。
てんかんの発作には、意識があるのに体が部分的にけいれんする部分発作や、意識を喪失する全身のけいれん発作があり、発作の程度は手足をバタバタさせるくらいの小さな症状から、突然意識を失って体が突っ張る強直けいれんまでそれぞれ異なります。
一般的に、けいれんの発作は2~3分で収まるといわれていますが、すぐに正常になる犬や数日間体調不良が続く犬など予後の症状もさまざまなので、発作が収まってもしばらくは注意深く観察することが必要です。
犬がてんかん発作を起こした時の対応

愛犬がてんかん発作を起こした時は、見ているだけでもつらく不安になりますが、できるだけ冷静に症状を観察する必要があります。
まず、発作の前に何をしていたか、最初にどのような症状が現れたのかを覚えている限り記録しておきましょう。
犬によっては、発作の前に欠伸を繰り返すなど小さな兆候が見られることもあります。
発作中は、意識があるかどうか声をかけて確認します。部分発作の場合は、声を掛けると視線を向けるので意識の有無を判断することができます。発作の時間や発作の後の様子も確認し、病院を受診する際にはできるだけ詳細な情報を伝えられるようにしましょう。
また、けいれん発作中は犬に触れてはいけません。けいれんを止めようと犬の体を押さえたり、舌を噛まないように口の中に布などを詰めたりする必要はなく、犬の周囲に体を傷つける物がないように危険な物は遠ざけましょう。
けいれん発作が10分以上続くようであれば、てんかん重篤状態である可能性が高いため、すぐに病院へ連絡をします。重篤なてんかん発作の場合は、早期の治療が予後の後遺症を左右します。夜間であっても受診できる病院をあらかじめ確認しておくこともおすすめです。
犬のてんかん発作の治療法

犬のてんかんは、手術のように根本的な治療を行うことはできない病気なので、継続的に発作の回数を減らすための服薬を続ける必要があります。抗てんかん薬の服用を続けることで、症状がなくなった犬や服薬の必要がなくなった犬もいます。
短期的な症状の改善がなくても、数年単位でじっくり治療を行う心積もりで治療に取り組みましょう。てんかん発作を繰り返すことで症状を進行させることがないよう、発作の回数を減らすことが犬の体にとってもっとも大切な治療です。
抗てんかん薬の服用を長期的に続ける場合は、副作用による影響にも気を付けなければいけません。定期的に血液検査を行いながら、発作症状と合わせて服用量や期間を調整する必要があるので、勝手に服用を止めたり、量を減らしたりせずに医師の指示にしたがって正しい治療を続けましょう。

愛犬がどんな時に発作を起こしやすいか、例えば
興奮した時?
音にビックリした時?
台風が近づいている時?
など、てんかんのきっかけになる出来事が重なる場合もあるので、よく観察し、きっかけを発見するのも一つの方法です。
また、てんかんの間隔が何日、何か月、数時間など、どのタイミングで発作が起こるか把握できると、
一つの目安になりますね。
発作中はなかなか冷静でいるのも難しいですが、できれば動画を撮影し、獣医師に相談するときに、見てもらうのも良いでしょう。
愛犬のてんかん発作に備えて…

犬のてんかんは、約100頭に1頭の発生率さまざまな犬種に起こる、比較的珍しくない病気です。
しかし、てんかん発作を起こした場合には、脳炎や脳腫瘍などの病気が隠れている可能性もあります。
てんかん発作が軽度であっても早期に病院を受診し、画像診断や血液検査を行って適切な治療を受けましょう。
犬は自分で体調不良を訴えることができないため、万が一の愛犬のてんかん発作に備えて、飼い主さんが普段から体調の変化や病気の兆候を早く見つけることができるように見守ってあげましょう。
written by misato ezura