犬の過呼吸の原因と対処法とは?

過呼吸の原因は必ずしも緊張や興奮だけに限られるものではなく、重篤な疾病で起きることもあり得ること。
そのため、愛犬が過呼吸を起こした場合には、その症状をよく観察して適切に対処することが重要です。愛犬の過呼吸の原因と対処法を紹介していきます。

☆目次☆
1、犬の過呼吸とは?
2、犬の過呼吸の原因とは?
3、過呼吸が見られた場合の対処法とは?
4、愛犬を疾病から守ろう
犬の過呼吸とは?

犬の呼吸回数は人間よりも多く、呼吸回数は個体差があるので犬によって違いますが、小型犬や中型犬では1分あたり20回から30回、大型犬では10回から15回程度が平均であるとされています。
そのため、もともと人間と比べて呼吸が荒く、ちょっとした運動をするだけでもハァハァという息遣いになるという点を理解しておく必要があります。
その上で、特に激しい運動をしていないにもかかわらず、平常時よりも呼吸が荒かったり、呼吸回数が大幅に増えているような場合には、過呼吸になっているかもしれません。
大切なのは、愛犬の普段の呼吸数、様子をしっかりと把握することです。
犬の過呼吸の原因とは?

☆運動による
すべての動物にとって呼吸は、大気中の酸素を体内に取り込むこと、不要な二酸化炭素を体外に排出するために行うものです。そのため、運動をして多くの酸素が必要となったり、体内の二酸化炭素の量が増えた場合には、自然と呼吸が激しくなります。
☆臓器の異常
肺をはじめとする呼吸器の異常も過呼吸の原因となります。呼吸器と心臓などの循環器は密接に関連しているので心臓などの循環器の異常がきっかけとなって、過呼吸が誘発されるケースもあります。
☆病気の可能性も
疾病として、もっとも可能性が考えられるのは咽頭炎(いんとうえん)。これは、喉に傷がついたり、ウイルスが喉に入り込んだりして、喉の奥に炎症を起こすものです。
他にも子犬がよく発症する「気管支炎」や「肺炎」などの可能性もあります。
過呼吸が見られた場合の対処法とは?

単なる過呼吸なのか、重篤な過呼吸であるのかを見極めるためには、それ以外の症状の有無をチェックすることが大切です。
病気が疑われる典型的な症状は、呼吸の際に激しく咳き込んだり、鼻水が止まらなくなったりすることです。
そういった症状が見受けられたら犬の体調を注意して観察した方が良いでしょう。
また、運動していないのに呼吸が荒くなっていたり、特に何もしていない状態で頻繁に咳をしている場合も、何らかの疾病が疑われます。
そのため、少しでも変だなと感じたら、なるべく早めにかかりつけの獣医に見てもらった方が安心です。
疾病が見つかった場合には、基本的には投薬と吸入器を使って治療を行うことになります。軽症の場合には、それだけで治癒できますが、重症化してしまっていると、それだけでは足りずに点滴を打ったり、入院治療しなければならないケースもあります。そうならないようにするためにも、疑われる症状が見られたら、愛犬のために早めに対処してあげましょう。
愛犬を疾病から守ろう

以上で見たように、過呼吸は愛犬の疾病を早期発見するための重要なサインとなることが多いです。
普段愛犬の様子を何気なく確認していないという方は、少し注意して観察するだけで大切な愛犬の命を守ることにつながりますので、1日に一度、愛犬の様子をチェックするようにしてみてくださいね。
また、「いつもと様子が違う」と感じたら、まずは獣医に相談してみましょう。特に子犬やシニア犬は短時間で症状が重篤化することも少なくありません。
心配でまずSNSの飼い主さん同士のコミュニティーで相談する方が多いですが、まずは動物病院に相談、指示を仰いだ方が良いかと思います。
そのためには、かかりつけの病院や、病院がお休みの時や時間外の時に連絡ができる救急病院などを事前に調べておくと良いですね。
